ダイナミック ディスクとボリューム

最終更新日: 01/21/2005

ダイナミック ディスクとボリューム

ダイナミック ディスクには、ベーシック ディスクにはない機能があります。たとえば、複数のディスクにまたがるボリューム (スパン ボリュームとストライプ ボリューム) を作成する機能、フォールト トレラント ボリューム (ミラー ボリュームと RAID-5 ボリューム) を作成する機能などがあります。ダイナミック ディスク上のすべてのボリュームは、ダイナミック ボリュームと呼ばれます。

ダイナミック ボリュームには、シンプル、スパン、ストライプ、ミラーおよび RAID-5 の 5 種類があります。ミラー ボリュームおよび RAID-5 ボリュームは、フォールト トレラントで、Windows 2000 Server、Windows 2000 Advanced Server、Windows 2000 Datacenter Server、または Windows Server 2003 のオペレーティング システムを実行しているコンピュータ上でのみ使用できます。ただし、Windows XP Professional を実行しているコンピュータを使って、これらのオペレーティング システム上にミラー ボリュームと RAID-5 ボリュームをリモートで作成することはできます。

ダイナミック ディスクが使うパーティション スタイルが、マスタ ブート レコード (MBR) であるか、GUID パーティション テーブル (GPT) であるかに関係なく、ダイナミック ボリュームを 2,000 まで作成できます。ただし、推奨されるダイナミック ボリュームの数は 32 以下です。

ダイナミック ボリュームの管理方法については、「ダイナミック ボリュームを管理する」を参照してください。

 

ダイナミック ディスクとダイナミック ボリュームを使用する場合の考慮事項

ダイナミック ボリュームを使う場合、次の考慮事項が適用されます。

Windows Server 2003 オペレーティング システムをインストールする - ダイナミック ボリューム上で Windows Server 2003 のオペレーティング システムを新規インストールできるのは、そのボリュームがベーシック ブート ボリュームまたはベーシック システム ボリュームから変換されたものである場合のみです。ダイナミック ディスクの未割り当て領域から作成したダイナミック ボリュームには、Windows Server 2003 オペレーティング システムをインストールできません。このセットアップの制限が発生する理由は、Windows Server 2003 が、パーティション テーブルにエントリがあるダイナミック ボリュームのみを認識するためです。ただし、このボリュームの拡張は可能です (シンプル ボリュームまたはスパン ボリュームの場合)。

Windows 2000、Windows XP Professional、または Windows Server 2003 のオペレーティング システムが複数インストールされたベーシック ディスクをダイナミック ディスクに変換しないでください。このような変換をすると、そのオペレーティング システムを使ってコンピュータを起動できなくなる可能性があります。

ベーシック ボリュームについては、「ベーシック ディスクとベーシック ボリューム」を参照してください。



ポータブル コンピュータまたはリムーバブル メディア -
ポータブル コンピュータ、リムーバブル ディスク、ユニバーサル シリアル バス (USB) インターフェイスや IEEE 1394 (FireWire とも呼びます) インターフェイスを利用した取り外し可能ディスク、または共有 SCSI バスに接続されたディスクでは、ダイナミック ディスクはサポートされません。ポータブル コンピュータを使っている場合は、ディスクの管理のグラフィック表示または一覧表示でディスクを右クリックしても、ディスクをダイナミックに変換するためのオプションは表示されません。



ブート パーティションとシステム パーティション -
システムまたはブート パーティションを含むベーシック ディスクは、ダイナミック ディスクに変換できます。ディスクを変換すると、コンピュータを再起動した後、これらのパーティションはシンプル システム ボリュームまたはシンプル ブート ボリュームになります。既存のダイナミック ボリュームをアクティブとマークすることはできません。ブート パーティション (オペレーティング システムがあるパーティション) を含むベーシック ディスクはダイナミック ディスクに変換できます。ディスクを変換すると、コンピュータを再起動した後、ブート パーティションはシンプル ブート ボリュームになります。



ブート ボリュームおよびシステム ボリュームをミラー化する -
ブート パーティションおよびシステム パーティションを含むディスクをダイナミックに変換すると、ブート ボリュームおよびシステム ボリュームを他のダイナミック ディスクとミラー化することができます。そのため、ブート ボリュームとシステム ボリュームが含まれるディスクに障害が起きた場合は、これらのボリュームのミラーが含まれるディスクからコンピュータを起動できます。詳細については、「ミラー化されたシステム ボリュームまたはブート ボリュームを作成してテストする」を参照してください。



ダイナミック ディスクをベーシック ディスクに変換する -
ベーシック ディスクをダイナミック ディスクに変換した後は、ダイナミック ボリュームをパーティションに戻すことはできません。代わりに、データを移動またはバックアップしてから、ディスク上のすべてのダイナミック ボリュームを削除して、ディスクを変換する必要があります。詳細については、「ダイナミック ディスクをベーシック ディスクに変更する」を参照してください。



シャドウ コピーの記憶領域 -
シャドウ コピーの記憶領域として使用しているベーシック ディスクをダイナミック ディスクに変換しようとしている場合は、データの損失を防ぐために次の予防措置をとることが重要です。ディスクがブート ボリュームではなく、元のファイルが存在するボリュームとは別のボリュームである場合は、シャドウ コピーが格納されているディスクをダイナミック ディスクに変換する前に、元のファイルが格納されているボリュームのマウントを解除してオフラインにする必要があります。元のファイルが格納されているボリュームは、20 分以内にオンラインに戻す必要があります。このようにしないと、既存のシャドウ コピーに格納されているデータが失われます。シャドウ コピーがブート ボリューム上にある場合は、ダイナミック ディスクに変換するときにシャドウ コピーが失われることはありません。

ボリュームのマウントを解除してオフラインにするには、mountvol コマンドに /p オプションを付けて実行します。ボリュームをマウントしてオンラインにするには、mountvol コマンドまたはディスクの管理スナップインを使用します。

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